こんにちは。
さて、リスニングを伸ばすために、皆さんはどのような勉強をされてますか?
音読、シャードーイング、オーバーラッピング、リピーティングなど、本やインターネットで様々な勉強法が紹介されていますね。皆さんも聞いたことがある勉強法だと思います。
私の場合、リスニングを伸ばすために、上記の勉強法ではなく、ディクテーションという勉強法を実践しています。
社会人になって通学した通訳者向けの英語学校で、初めて知ったのですが、このディクテーションをコツコツ実践したところ、英語の音が段々クリアに聞こえるようになっていきました!
そこで、今回は、「リスニング力を伸ばすディクテーションのススメ」と題し、ディクテーションのやり方を具体的に紹介していきます!
英語を聞いて理解するプロセス
日本人が英語を聞いて理解するプロセスは、大まかに、次のような流れだと思います。
- 英語の発音を識別する。
- 発音されている単語を捉える。
- 捉えた単語の順番で英語を理解していく。
このうち、「捉えた単語の順番で英語を理解していく。」については、「聞き取りの能力」というよりも、「英語を前から順番に理解する能力」が必要だと思います。
「英語を前から順番に理解する能力」を身に着けるには、英文法の知識を駆使したリーディングの勉強で、身に着けることができると思います。
詳しくは、下記の記事で紹介してますので、ご覧ください。
そして、残り2つの「英語の発音を識別する。」「発音されている単語を捉える。」を鍛える勉強法が、「ディクテーション」になります。
ディクテーションとは?
では、ディクテーションのやり方ですが、至ってシンプルで、英語の音声をひたすら書き出す作業です。
でも、なんとなく書き出すのではなく、英語の音声を何度も何度も繰り返し聞いて、一語一句、冠詞も漏らすことなく徹底的に書き出すことを目指します。
これによって、今自分が聞き取れていない音は何なのか、聞き取れていない単語は何かを洗い出すことができます。
非常にストイックで地道な方法ですが、自分の聞き取れない音を一つ一つ無くしていくことで、聞き取る力が着実に身に付く方法だと思います。
ディクテーションの具体的なやり方
では、具体的なやり方を紹介していきます。
英語の音声(スクリプト付き)を準備する
ディクテーション用の英語の音声を準備しましょう。
音声は60秒ぐらいの長さで十分です。
ディクテーションは、何回も何回も聞いて、徹底的に書き出していくので、長い音声だと負担が大きすぎて、挫折してしまいます。
内容は、ニュース音源が良いと思います。
そして、大事なポイントですが、必ず、その音声のスクリプト(日本語訳あり)を入手してください!ディクテーションを行った後の答え合わせに必要だからです。
音声を止めず最初から最後まで聞いて書き出す
最初は、音声を止めることなく、最初から最後まで聞いて書き出していきましょう。
ここでわからない部分は空白でも良いですが、どんな音が流れているのか、発音記号を勉強しているのであれば、自分自身が聞こえる発音を記号で書いておくと良いと思います。
10数回聞いて、わからない部分がありながらも、一通り書き出せたら、このステップはOKです。
わからない部分を徹底的に聞き、単語を絞り出す!
次に、わからない部分を集中して何度も聞き、そこで発音されている単語を何とか絞り出していきましょう。
大事なのは、わからない部分があっても、すぐスクリプトを見るのではなく、自分で徹底的に聞き取ろうする意識です。
個人的には、この「聞き取る意識」が向上するだけでも、英語の音を拾う力は伸びると感じていまます。
というのも、私は、毎日、NHKニュースの2か国語放送を英語で聞いているのですが、ある時、仕事で海外出張があり、英語で行う国際会議に1週間出席し帰国した後に、NHKニュースを聞くと、明らかに、海外出張前よりも、テレビから流れる英語の音声を自分の耳が拾っていることを経験したからです。
おそらく、国際会議で議論に取り残されないように、英語を一生懸命聞き取る姿勢が強化されたのだと思います。
英語の知識を駆使して推測してみる
何度も聞いても埋められない部分については、英文法の知識、熟語、前後の文脈から、推測していましょう。
例えば、「この部分は関係代名詞がないと文法的におかしい。」とか、「前後の文脈と聞き取った音から、この部分は、~を言おうとしているのではないか。」など、自分が持っている知識を駆使して、埋められない部分を何とか絞り出してみましょう。
また、聞き取った音から、辞書を使って、その音に近い単語を探しても全然OKです。
日本語訳を確認する
それでもわからない場合は、最終手段として、日本語を見て、それに対応する単語を考えてみましょう。
英語のスクリプトは、「本当にこれが限界!」となるまで決して見ないでください。
諦めず、あらゆる手段や知識を駆使して、限界までわからない部分を埋めていきましょう!
英語のスクリプトで答え合わせをする
限界までディクテーションを行ったら、英語のスクリプトで答え合わせをしましょう。
間違っていた部分やわからなかった部分が、今、自分が認識できていない英語の音です。
次に、聞き取れない原因を検証していきましょう。
例えば、「sの音だと思ったら、shの発音だった」なら、その発音を復習する必要がありますし、
「音は間違っていなく、スクリプトを見れば知っている単語だった」であれば、その単語を音で覚える必要があります。
ディクテーションでわかった自分の弱点を一つ一つ潰していきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ディクテーションは、時間がかかり、また、それなりの負担もかかりますが、地道にコツコツと実践すれば、自分が聞き取れていない部分は徐々に消えていきますので、着実にリスニングが伸びる勉強法だと思います。
ぜひ、リスニングで苦労している方、やる気のある方は、ディクテーションを実践することをおすすめいたします。
最後までご覧いただきありがとうございました。