こんにちは。
突然ですが、分詞構文って聞くと、皆さん、どんなイメージを持っていますか?
文脈によって様々な訳し方があるから、わかりにくい。
試験で接続詞を使った言い換え問題がよく出るけど、日常で使える表現なの?
文法書の「分詞」の後半に出てきて、応用編って感じで、何だか難しいや。
学校で分詞構文を習うとき、私もそうだったのですが、長文問題や文法問題(接続詞を使った言い換え、穴埋め問題)等の観点から、分詞構文が説明されてしまうので、こういうイメージを持ちやすいと思うんです。
でも、ライティングやスピーキングの観点から分詞構文を考えると、とても便利な表現で、普段、私は、英語でメールするときや、しゃべるときときに分詞構文をよく使ったりします。
そこで、今回は、「ライティングやスピーキングで役立つ分詞構文の使い方!」と題し、分詞構文の便利な使い方を紹介していきたいと思います。
分詞構文の作り方
まずは、分詞構文の基本的な作り方を見ていきましょう。
After I graduated from the college, I looked for a job.
(大学を卒業した後、私は仕事を探した。)
1.接続詞を消す
After I graduated from the college, I looked for a job.
2.主語が一致していれば、副詞節の主語を消す
After I graduated from the college, I looked for a job.
もし、主語が一致していなければ、主語を残すので、独立分詞構文になりますね。
3.副詞節の動詞を、~ingの形にする
Graduating from the college, I looked for a job.
もし、副詞節が否定文であれば、Not ~ingになり、副詞節の時制が主節の時制よりも過去なら、Having ppになりますね。
リーディングの観点から見る分詞構文
上記の作り方からわかる通り、分詞構文は、接続詞(when, after, because, since, if)を省略しているので、分詞構文が主節とどのような関係性があるのかが曖昧になっています。
つまり、リーディングで分詞構文が出てきたら、文脈から考えて、それが、
・時(~するとき)
・条件(~なら)
・原因(~なので)
・譲歩(~だけれども)
・付帯状況(~しながら)
・結果(そして~する)
のどれなのかを判断する必要があります。
試験で出される文法問題も、この判断を問う趣旨の問題が多く、例えば、
Not studying at all, he failed in the exam.
=( )( )( ) study at all, he failed in the exam.
(彼は全く勉強しなかったので、その試験に落ちた。)
などの言い換え問題ですね。答えは、Because he didn’t です。
学校の授業では、このリーディングの観点だけで説明されてしまうので、分詞構文は、難しいというイメージが持たれがちです。
分詞構文で省略している部分を、自分で補わないといけないからです。
ライティングやスピーキングの観点から見る分詞構文
では、ライティングやスピーキングの観点から見たらどうでしょうか?
これはリーディングの観点と真逆になります。
つまり、主節の主語と時制が一致している前提で考えると、
- 接続詞を考える必要がない。
- 時系列を気にする必要がない。
というメリットがあります。
接続詞を考える必要がない
分詞構文の作り方のとおり、接続詞は省略されます。
つまり、分詞構文を使えば、自分が今から話すのが、例えば、「時」、「条件」、「理由」なのかを考えて、それに対応する接続詞を選ぶ必要がなくなります。
特にスピーキングだと、瞬発的に英文を口頭で作っていくので、接続詞の選択に迷わず済むのは、結構、大きなアドバンテージになると私は考えています。
時系列を気にする必要がない
例えば、次のような文章があるとします。
The teacher showed the textbook and taught us English.
(教師は、その教科書を見せて、私たちに英語を教えた。)
「and」 を使う場合は、時系列を考えて、順番に並べていく必要があります。
しかし、分詞構文を使えば、andが省略され、時系列を明確にする必要がなくなります。さらに、分詞構文は、副詞節であることから、位置が主節の前後に置けるので、
The teacher showed the textbook, teaching us English.
The teacher taught us English, showing the textbook.
Teaching us English, the teacher showed the textbook.
Showing the textbook, the teacher taught us English.
と4通りも書くことができ、この並べ方じゃないとダメという制約がなくなり、楽になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
分詞構文は、接続詞を使う副詞節よりも伝えることが曖昧になるため、読み手あるいは聞き手にとってはニュアンスを補完する必要がありますが、その一方で、話し手や書き手からみると、判断することが少なくなるため便利だという側面もあるのです。
ぜひ、こうした特徴を理解して、分詞構文を使いこなせるようになるといいですね!
最後までご覧いただきありがとうございました。